序文からいきなりトばしてて中々ついて行けないが、戦中戦後のドイツ文学者たちを題材に、天才でないのに文学に関わりたがる俗物というか凡人男達(でもみんな東大生たち)が己の人生の意義と自尊心の拠り所を求めて右往左往する様を、嫌味な目線で論評してる高学歴ヘタレ男子シリーズの一つ。いやヘタレどころか、天才でなくても腐らず持てるカードで闘い続けるとは男じゃないか、寧ろ立派と思うのだが筆者は女、所詮は女、分からずとも致し方あるまい。
しかしナチス文学を翻訳した→ナチズム支持、という扱いはちょっと如何なものか。文学部はそういう感じなのかしら。そういうのを断らないで仕事だからと頑張ってしまうのが孤高の天才ではなく俗物っぽてダサい、というのが本書の趣旨の一つだがしかし…。

文学部をめぐる病い―教養主義・ナチス・旧制高校 (ちくま文庫)文学部をめぐる病い―教養主義・ナチス・旧制高校 (ちくま文庫)
高田里惠子

筑摩書房 2006-05
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