…んー、まぁ「きっと地雷だろうなぁ」と思いつつも一応観に行く。「犠牲は俺1人で充分だ!」というかそもそも家でキカイダーなど観たがるのは私だけなので今回は私1人。
で、やっぱ案の定地雷だった。電人ザボーガーの爪の垢を煎じて飲むべき。
キカイダーが格好良い事を全然しないという野心作で、前座のクレーン車みたいな雑魚ロボ…多分グレイサイキングの変形…に負傷しつつ辛勝した後は、ビジンダー(変身前)にボコボコにされ、ハカイダーにもボコボコにされ、最後の手段でパワーアップしたと思いきや、目からビームを出す訳でも無くやっぱりボコボコにされて最後はミツコさんに抱かれて倒れたまま。良い所なし。一応、自宅警備隊みたいな警官(?)の方々をやっつけてはいたが、普通の人を殴る蹴るとか変身ヒーローのやる事か?
格好良い事というのはもっとこう、女子供が悪党共に取り囲まれ進退窮まっている所に何処からともなくギターを弾きながら颯爽登場するとか、街で暴れ人々を襲う怪人を蹴散らすとか、弱点を責められてピンチに陥った時に機転を利かせて切り抜けるとか、ここぞという時に必殺技のフライングクロスチョップを決めて一件落着、事件を解決するとか。そういうやつよ。
登場人物の言動が何考えてるのか分からぬ不自然なものになったのは、設定を現代風に説得力あるものにしようと改変した悪影響ですな。ハンペンがイケメンになってるのはまぁいいけど、防衛大臣から嘱託されたプロフェッサーギルがアンドロイドの軍事利用を考えても別に悪事でも何でもないしー。ライバル設定にしたものだから光明寺博士の残した設計図なんか要らんとか言い出すしー(マサル君、襲われ損)。そもそもマリの方が強いから光明寺ファイル要らないというのは正論。ミツコさんは父嫌いのロボキモいの娘という事になった割にジローのために実の弟をダークに売り渡すし。つかプロフェッサーギルが公務員てwww。
あと邦画には「女優を長々と映さねばならない」という鉄の掟があるのだか無いのだか、ジローや怪人よりミツコの台詞の方が多いという暴挙。つか登場した敵怪人ってハカイダーだけじゃね?せめて前座にブルスコングとかカイメングリーンとかキチガイバトとか何か2,3匹、キカイダーを引き立てるやられ役が必要だったのではなかろうか。
ただ「父の形見の秘密設計図を大人しくダークに渡して手打ち、ダークも解放してくれて晴れて自由の身、一件落着日本晴れ」「良心回路を攻められてピンチ!どうする!?⇒良心回路を切る!」の、それをやっちゃお終いよ的荒業を堂々とやる点は興味深かった。あれ最初から穏便に普通に「君に設計図が埋め込まれてるから取り出させて」と頼めばそれで済んだような。やっぱ設定改変はダメだな。
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