宇宙戦艦イントレビット号の船員である主人公たちが、どうも自分達は、スタートレック(というか宇宙大作戦)的なドラマのやられ役のモブ隊員なのではなかろうか、と気付いて、ドラマを引き立てる為に殺される前になんとかせねば、という話。
虚構により世界が生み出されているのか、虚構が現実に影響を与えているのかは主人公たちの間でも議論になりつつも不明で明らかにならない辺りが良い。
当初は、自分達がドラマの登場人物という着想は荒唐無稽と信じないんだけど、ただ、エンタープライズ号っぽいこの宇宙戦艦イントレビット号の人員消耗率は宇宙艦隊平均より異常に高いとか、カークっぽい人やスポックっぽい人やスコットっぽい人と一緒に行動すると死ぬ事が多い事には古参の隊員は以前から皆気づいていて、彼らを避けていたり。
スポックっぽい人の過去にタイムトラベルした何回かのエピソードを分析して、自分達を描くTVドラマが制作された時代を2010年と割り出す辺りが好き。「スタートレック世界の過去の地球ではTV番組『スタートレック』は放送されていないだろう問題」に言及してたり。ガメラを誰も「巨大な亀」と思わない問題、未確認生命体4号がバイク運転してるのを見て誰も「仮面ライダーそっくり」と思わない問題。
ただ終章は蛇足だと思った。
ちなみにスタートレックで赤の死亡「率」は意外に低いそうな。
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