西暦535年にジャワ島のクラカトア火山が5万年に1度クラスの超大噴火を起こして世界中が核の冬的異常気象に陥ったらしくて、その頃の古文書での記載を読み解いた本。
 欧州ではペストが大流行、モンゴルではトルコ族がアヴァール族下剋上東ローマ帝国では飢饉に内乱、終末論的雰囲気の中イスラム教が登場、南米ではナスカ文明が衰退、中国では飢饉、日本でも天候不良で、蘇我氏仏教を試しに拝んで仏教普及という例のエピソード。
 タイトルの人類滅亡は大袈裟で、しかも別に華麗に切り抜けた所は無く普通に困りただただ生命力が強い者が生き残っただけだが、人間の歴史は文明の発達とか英雄、政治家の資質ではなく、自然現象にかくも大きな影響を受ける、という話。基本的に現体制が崩壊して新勢力勃興が多い。
ちなみに次に怪しいのはイエローストーン国立公園あたりだが、似たような大噴火が起きると恐らく西側資本主義国が没落、長期的には第三世界とのアンバランスが是正されるだろうとも。日本は極東に位置する癖に一応西側先進国の一角を占めているのでヤバイな。

西暦535年の大噴火―人類滅亡の危機をどう切り抜けたか西暦535年の大噴火―人類滅亡の危機をどう切り抜けたか
デイヴィッド キーズ David Keys

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