反権力、反資本主義、オルタナティブ文化、環境保護運動等、ユートピア志向のカウンターカルチャーが全く役に立たないどころか、状況を悪化させたという話を例を挙げて論証していく本。

20世紀の福祉国家の歴史は、市場の論理との一連の戦いというよりも、むしろさまざまな形の市場の失敗の克服として解釈されるべきだ。そう考えると、左派の組織を支配し続ける反市場のレトリックは、せいぜい無用の長物であり、悪くすると知力の減退を招きかねない。僕らは市場を廃止するのではなく完成させるよう努めるべきである。経済学の入門書にさっと目を通すだけで、理想の市場とはどんなものかわかる。

反逆の神話:カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか反逆の神話:カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか
ジョセフ・ヒース アンドルー・ポター 栗原 百代

エヌティティ出版 2014-09-24
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