感動した。特にラストで原幹恵が親指を立てながら溶鉱炉に沈んでいくシーンは涙無しには見られなかった。この世に悪のある限り、この世に悪は栄えない!(違)
 いや原幹恵が掃き溜めに鶴というか派手な美女過ぎて、ただ事務所の事務机に向かって事務椅子に座っているだけで既に怪しい。こんなお色気女教師みたいなお姉さんがボロ部屋でパソコン打ってるだけの訳が無い…。
 話は「主人公は若い男で名をヨロイタケシという」「彼は赤いコスプレして空手で悪者と戦う」位しか、元のTVアニメともリメイクのOVAとも共通点は無い。が、そもそも今時、破裏拳ポリマーの内容を覚えてる奴なんて、3年前に東京MXTVでやってた再放送を見た暇人位しか居ないから何の問題も無い。今や「はりけんりゅう」と言えば破李拳竜ゴジラとかの着ぐるみに入ってたエロ漫画家を指すご時世である。でも言いたい。ポリマーが気合いを入れた時にキュピーン!と光らせるべき所はヘルメットの縁じゃなくて、ぐぐっと握った拳の甲のPマーク…。
 んで破裏拳ポリマーの悪役といえば金庫破り。警戒厳重な銀行や軍事研究所にドリルタンクで堂々乗り付け覆面全身タイツ戦闘員が50人ばかりマシンガンを乱射しながら突入し職員は皆殺し隔壁はブチ破って金塊やら新兵器やらを強奪する傍若無人な金庫破りのイメージで、それを強盗団絶対殺すマンなポリマー君が千切っては投げ千切っては投げ、惨たらしくボコボコにするのが見どころだった訳だが、実写映画となると覆面全身タイツ50着を用意する金は無かったのか、はたまたやっぱ近代日本を舞台にさすがにアレは荒唐無稽過ぎるのか、半グレチーマー風DQN若者7,8人が私服で素顔のまま路上にてヒャッハー!するに留まっていた。荒唐無稽と言えばポリマーホークとかポリマーグランパスも荒唐無稽過ぎたようだ。まぁアレはアニメで見ても無理があるからな…。
 悪役についてははそこまで捻らなくても良かったのではポリマーだし、というか捻り過ぎて黒幕の動機と手段が意味不明しっちゃかめっちゃかな事になっていて、これは多分、原幹恵を、ポリマ―計画中止に恨みを残して死んだマッドサイエンティストの、復讐に燃える娘とかにして全ての黒幕と置くとすっきりする筈なんだが*1、ただ、破裏拳ポリマー原幹恵を惨たらしくボコボコにして一件落着めでたしめでたしというのもちょっと如何なものかと思うのでこれで良かったんや…。悪役はともかく主人公ヨロイタケシの心情の流れは理解に苦しむ所は無いし。数か月前に帰国し最近探偵事務所を開設したばかりの身で、可愛がっている天涯孤独で重病で入院中の姪っ子幼女を一人置きざりにして何故か海外に旅立つ最後以外は。最後と言えば来間新米刑事、憎き悪党の射殺を思い留まり「俺は刑事だ」手錠ガシャ、じゃなくて、ただ単に撃てなくてメソメソなのね…転職待った無し。
 これまでタツノコヒーローアニメの実写映画化というと、キャシャーンが後世に語り継がれる伝説の怪作、ガッチャマンが巷で話題の駄作、ヤッターマンはまぁまぁ、マッハGOGOGOが空気、だった訳だが、ポリマーはまぁ…どうなんだろ、私はマッハGOGOGO位だと思うが、これで原幹恵がショートパンツじゃなくてハイレグビキニ鎧だったらガッチャマンクラスには行けたかもしれないのに惜し(?)かった…。
 つか新破裏拳ポリマーの3巻でないかしら…。ノヴァとの決着まだなんだよな…。

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*1:いやそれでも「技を盗む」動機が無いし、手段も訳が分からんな…