平松伸二の自伝漫画。
 中島徳博のアシスタントとしてアストロ球団描いてた頃からドーベルマン刑事を連載、愛読者賞を獲るもヨーロッパ旅行に行けなかった辺りまで。まだ外道マンではないどころか、かなり大人しい青年だ。
 この手の漫画業界モノ漫画に登場する「集英社の社員」は、いつも必ず、熱血漢というか乱暴者というか、良くも悪くもとにかくエネルギッシュな人物に描かれているが、大いに誇張されているにせよ(本作では全員ヤクザ顔、常にスーツで木刀を振り回している)、複数の作家からそう見えるという事は、やはり一抹の真実なのだろう。
 若くしてデビューしてドーベルマン刑事が人気だった頃に、忘年会だかなんだかで、エリートはチヤホヤされていると言われて凄い(内心で)憤っていたw。

アシスタントに土下座までするボクの、どこがエリートなんだよー。ボクが一体いつ!?どこで!?誰にチヤホヤされたってんだよー!

そういえばこの主人公の青年、木刀持ったヤクザみたいな編集者に怒鳴られたり年上ばかりのアシスタントに嫌味言われたりしつつ朝から晩まで漫画描いてばっかで、全然誰にも褒められず、いい目に遭ってないよなw。漫画雑誌のアンケート葉書とか一度も送った事なかったが、送ってやればよかったかも知れんのー。ファンレターと言えば、ガンマニアから「ニューブラックホークの描き方が間違ってる」って葉書ばかりでそれも参ったとか。

そしてボクは外道マンになる 1 (ヤングジャンプコミックス)