2009年03月

優生学と人間社会―生命科学の世紀はどこへ向かうのか (講談社現代新書)
優生学と人間社会―生命科学の世紀はどこへ向かうのか (講談社現代新書)米本昌平

おすすめ平均
stars合理的で科学的で冷静で・・・近代的な、「優生学」という学問
stars優生学=ナチズム」の図式を越えて
stars優生学の危険性はナチズムだけではない

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優生学は今日では何となく「極右の思想」のイメージがあるが、歴史的には社会主義者自由主義者優生学は社会改革に合理的基盤を与えてくれると期待していた。
・1950−60年代には優生学に負のイメージは無く、優良な子孫を残すため、いとこ婚は止めましょう、といった言説は先進国では普通の良識だった。
・実はアーリア人至上主義と優生学は関係なく、民族浄化政策はドイツ民族を弱めると「優生学の見地から」これに反対し混血を奨励した優生学者はドイツに大勢居た。
・徴兵検査に合格する優秀な若者だけが逆淘汰される戦争には全員反対。ちなみにユダヤ人の優生学者もいた。そもそもドイツ発祥の学問でもない。
・日本にて優生思想が「二度と許してはならない悪の極北」「ナチズム」的イメージを持ったのは1970年代。脳性まひ患者団体「青い芝の会」が羊水検査および母体保護法への胎児条項導入反対運動の際にナチスドイツを引き合いに出し大いに語った事による。今では「危機イメージとしての優生学」が広まりそこでは優生学どのように危険かは不問である*1
英米ではやはり1960年代末に、IQ,性差,攻撃性に関する遺伝決定論に対する激しい批判運動が起こり、遺伝決定論疑似科学とされ、遺伝子治療や人類の遺伝研究にまで攻撃は及んだ。
・何故ナチスドイツに絡めて優生学の「(悪い意味での)再発見」が60年代後半〜70年代に起こったのか。以下が考えられる。
 1.60年代の公民権運動により障害者、同性愛者の権利確立運動があった
 2.60年代後半の反公害運動やベトナム戦争反対運動により、科学技術一般や専門研究者に厳しい目が向けられるようになった
 3.60年代を通じ分子生物学が発展し、遺伝子の基本原則が分子レベルで明らかになった
・今日のアメリカでは、自己決定、インフォームドコンセントプライバシー権、との絡みで、「自発的な優生学(レッセ・フェレール)」が進行中。現実に、特定の先天的疾患*2を持つ子供の出生が激減している。
・この本の筆者はそういった事に反対(つまり先天的疾患を持つ子供がこれからもドンドン生まれるべきであるって事?)。しかしナチスのイメージに頼る現行の倫理では出生前診断と両親の自己決定による「自発的優生学」を悪事と断ずる事はできない。
・ので、優生思想=ナチス=悪 の短絡的イメージからは脱却し、新しい生命倫理が必要云々


なお、スウェーデンでは1975年まで知的障害者と精神病患者と少数民族を対象に断種法やってた模様。
んー「国が基準を定めて劣悪人間の胎児は一律堕胎」とかやると、似た人間ばかり増えてバナナのごとく伝染病に弱くなったり、基準が間違ってた時の影響がヤバかったりの懸念があるけれども、事前判定で両親が優生思想なりその他の条件に基づき決めるのは別に良いんじゃなかろうか。好みが色々ある上に条件は刻々と変わるから似た人間ばかりが増える事も無いし、個別に判断を誤った時の影響も親族で留まりそう。
筆致のトーンは優生学に否定的なんだけど、何故に否定するべきなのか?という理由を次々自分で検討しもこれといった決定的理由を見出せなくなくて、しかし何故か否定すべきものという信念は変わらず、筆者が苦しげ。
知的障害者は断種、安楽死」は言語道断として(知的障害者が子孫を多く残す訳が無いので優生学的にも意味無いし)、「出生前診断で遺伝病発見→中絶」までは「胎児を殺すのは良くない」で否定できるものの、この先「出生前診断ダウン症発見→遺伝子操作治療で利発な赤子に」更に「出生前診断で凡人発見→遺伝子操作治療で天才児な赤子に」は死人も病人も出ないし何故に悪いのか?と。筆者をはじめ結構な数の人々がこれを良くない事と考えてるんだけど明確な理由がまだ判らない、と。
そいえばイーガンの短編で、「ホモになる遺伝子」がとうとう特定されて、これを遺伝子治療すると当人が性同一性障害に苦しむ事は無くなる、ただし、その子々孫々までホモになる事は絶対に無くなるので人類ホモ根絶の危機(?)。で、ホモの主人公が思い悩む、というのがあったなー。まぁズバリ「ホモ化」の遺伝子の存在は怪しげだが「太りやすい」「禿げやすい」程度に「ホモやすい」は有りそうなので遺伝を調べてある程度の予防はいずれ可能ではなかろうか。

妊婦の血液中に含まれる微量の胎児由来の遺伝子を基に染色体異常を調べる手法を開発。妊娠11〜14週の妊婦40人の血液を使い、14例のダウン症と26例の非ダウン症の胎児を正確に見分けたという

妊婦の血液でダウン症診断

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半日休暇とって行って来た。まだ有休20日以上余ってるので楽勝だ。
目黒雅叙園入り口左の蒔絵エレベータで上がった所が会場。
結構盛況でお婆さんと小母さんが多かった。小学生も混じってて案の定夢中で階段の段数を数えていた。超人懐こい3、4歳位の幼女姉妹が居て可愛かった。(一面に果物や魚の絵がある星光の間で)「イチゴは無いの〜?」とか
平山郁夫の水彩画の絵柄は判った。中学校の頃の水彩画の授業の流派「おつゆ描き」+黒輪郭線だ*1。これからは「やぁ平山郁夫風だね」とか言えるな。題材も画風も割と薄味系な平山郁夫絵と濃厚派手の極地みたいな目黒雅叙園の取り合わせは風変わり。
百段階段はアレだな、スキー場近辺の中型旅館とかに結構こういう複雑怪奇廊下や階段があるけどそれのでかいやつだな。縁に滑り止めが付いてる新タイプの階段とついていない旧タイプの階段がある。メイン(?)の階段は新タイプ。
階段につながっている各部屋も一つ一つ装飾が違ってるけど、やっぱかの有名な「漁樵の間」が一番派手。何層にも重なる紅葉の葉や松葉まで木彫りになってて芸が細かい。畳敷きの部屋が多いけど、絨毯の部屋も2部屋程あった。頂上の間は絨毯で雅叙園の中では割と地味。あと、大便のトイレが広く、3畳くらいの部屋の真ん中に便器が一つ…。
廊下というか階段の天井は斜めになってたり水平になってたり。廊下の窓は曇りガラスになっててあまり外が見えない。ちょっと見えるこの建物の外観は、何やら昔の公営住宅風木板壁にトタン屋根。もし外から見ると意外にショボい建物なのかも知れない。
んで、現行の目黒雅叙園本体もまた百段階段に負けずにケバい物凄い建物。超派手な「回廊」を抜けると巨大植物園風ガラス屋根の空間の中に和風一軒家風の謎の建物渡風亭とその横の、延々と上に伸びる空中エスカレーター。5階から下の建物(?)を見下ろすと怖い怖い。
中庭には池は当然として胎内くぐりのトンネルとか山道とかあって面白い。池の鯉は充分餌を貰っているのか、通行人から餌を貰う習慣が無いのか、人が近くを歩いても群れては来ない。
基本的には結婚式場なんだけど、誕生日パーティーの案内とかもあった。こんな所で子供の誕生会やるのはアラブの石油王とかコロンビアの麻薬王くらいだよね。といいつつ、中華レストランの昼飯が2000円からだからそんなにとんでもない値でも無いのかも知れない。

*1:もう一方の油絵っぽく濃く描く流派は名が無かった

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今日は銚子電気鉄道の化身、外川つくし編の後編らしい。濡れせんべいを炙り鯛焼きを食い、逃げ出した花嫁の観光案内して駅に戻ったら花婿が迎えに来て纏まってた。暇そう。
犬吠埼は大昔行ったがまた行きたいな。暖かくなったらバイクで行くか。

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のでとりあえず入れ替えたが、あんまり大した変更は無いみたい。

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VMware Playerの仮想マシン2号機。
…起動はしたが…ネットワーク設定がまだなので1号と互いに認識できてない。
今は何故か192.168.117.128なんてのが付いてるけど、それぞれ固定IPアドレスを持たせて互いに認識させたい。198.168.0.1と2とか。
そういえば私は自分でLinuxなLANとか組んだことが無いなー
・自ホスト名は /etc/sysconfig/network に定義は判った。
・さて、自ホストのIPアドレス127.0.0.1 以外にするにはどうするんだろう? /etc/hosts を弄るのだろうか?
 自ホスト名をhost2として、localhost127.0.0.1, host2を192.168.0.2とか?…でもそれじゃ他ホストと変わらないような。ping host2でまだ見ぬ192.168.0.2を探しに行くんじゃね?自分、と判るのだろうか?やってみるか。気軽に試せるのが仮想化環境の良い所だね。
 そいえばこのWindowsマシンのIPアドレスは192.168.1.2だが何処で定義してるのだろうか?drivers/etc/hostsには無い。DNS?外のDNSが私のPCを知ってる訳無いし192.168.なんて返す訳が無いから…何処だろ?このPCか、フレッツ光の謎の箱ということになるな。PC的にはDHCPで取得だからしてフレッツ光の謎の箱がDNS内蔵?いやしかし仮想マシンからは本体PCがNATに見えてる筈…。
まー本も一杯出てるから何とかなるだろう>LAN
 →何か知らんけど、毎回、仮想1号機は必ず192.168.117.128、仮想2号機は必ず192.168.117.129が何処からとも無く払い出されてるのでこれを互いのhostsに書いてとりあえず良しとする。
それにしても仮想マシン2台はもっと重いとかと思いきや、割と普通に動く。FM-TOWNS II HRでLinux動かすより速い。現実のマシンのスペックはこれ

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おお、これは素晴らしい。
…と思いきや新着だけかー。まぁそりゃそうか。
最新ランキングも配信してくれるとアフィ的に便利なんだけど。そうそう都合良くは行かない。サムネイルも無いし。

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今日はシステムDSNとユーザDSNの違いではまった。
WindowsGUIで一目瞭然だけど、UnixだとDB毎に定義するファイルやディレクトリが別だったりで各DBに精通していないと中々わからんという。
そもそもシステムDSNとユーザDSNの区別を初めて知った。というかUnixでもODBCってあるのね。
今までずっとAPサーバ上のJNDIからJDBC引いてたからODBCには弱い。大体今時タイプ1のJDBCドライバって如何なものか。

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4月からは定時過ぎて出社すると遅刻だ。ぬぅ。あんまりアニメで夜更かしとか出来なくなるなー。
裁量労働制と合わせてお昼か夕方頃15分だけ出社して帰宅する(まだ誰も成し遂げた事が無いと聞くが、理論上はそれで1日付く)のが将来の夢だったのに…。

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この2.0と昔のSecond Editionとは別だろうか?

開発マシンが空き巣に遭ったとか何とか以来、正式版は久々な気がする。

うっかりすると何か怪しいIEプラグインが入るっぽいオプションがあるっぽいので注意。

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よしよし。
次はもう一台仮想マシンを作ってネットワークに。
果たしてNATモードなVMware Player上の仮想マシン同士のソケット通信はEtherealでキャプチャできるのだろうか?外との通信なら必ずNIC通るからキャプチャできるはずだけど。
→Ethreal側でVMWareの仮想NICを認識していた。えらい。

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