日々「何でまたそんな、後先考えない馬鹿な犯罪を犯したのか、こいつは…」みたいな事件が報道されるが、理由は「犯人は、後先考えられない馬鹿だから」という身も蓋も無い話の本。
表題は、丸いケーキを三等分しろと言ったらできない奴が結構いた話で、他に、踏み台と棒を使って釣られたバナナを取る例の猿の実験を人間向けにもうちょっと複雑にした、筒の中のコルクを水を注いで浮かせて取る版ができぬ奴とか。

馬鹿は死ななきゃ治らないけど、この方は長年に渡り精神病院や医療少年院に勤務した精神科医なのでそういう事はしないで、子供の認知能力を鍛えて馬鹿を治すトレーニングを編み出し「コグトレ研究会」なるものを主宰する立派な方である。大人の馬鹿については…言及がない所を見ると残念ながら処置無しなのだろう。

筆者はIQ70以下なら福祉の対象になるがIQ71~85程度だと、困難を抱えるにも関わらず福祉の対象外になる事を特に問題視している。何でも85あると日常会話は普通にできるので馬鹿と気付かれないそうな。まぁIQ85って世界的に見ると別にそこまで悪くないというか中東の平均だし、アフリカなど「平均」が70と聞く。

なので何度叱られても同じ事を繰り返すと反抗的か怠け者扱いされて苦しむという。また当人も馬鹿の自覚が無いとのこと。

私が思うに、やはり小学校に留年・落第が無いのがいかんのではないか。1年生で足し算を完璧にマスターせずに2年生で掛け算に進んでも訳がわかるまい。また当人も親も小学1年生で留年喰らえばこれは馬鹿と気付き、何とかせねばと励む筈。

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)
宮口 幸治
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