死ぬと時間を遡り自分自身に転生してまた同じ人生を生きる「体質」のウロボロス、ハリー・オーガストはじめ、クロノスクラブの皆さんと、人類滅亡時期を早めんと暗躍するその敵対者の活躍(?)。何か今度ハリウッド映画になるそうですね。
前半はギャンブルで丸儲けみたいな呑気な話なんだけど、後半になって不死身のクロノスクラブの面々が生前に親を殺されたり、科学技術の発展が急に加速し始めて緊迫していく。
不死身悪役の「冥途の土産に教えてやろう」、マジ致命傷。
時間を遡ると言っても不死のウロボロス同士の間での出来事の前後関係の認識は同期しているので左程ややこしい事にはならない。毎回の人生の縦に流れる時間、次の人生へ持ち越されるウロボロスだけの横に流れる時間。みんな同じパラレルワールドに転生を繰り返すっぽいし。

ハリー・オーガスト、15回目の人生 (角川文庫)
クレア・ノース
KADOKAWA/角川書店
2016-08-25