
ミステリーの書き方 (How to write books)
- 作者: アメリカ探偵作家クラブ,ローレンス・トリート,大出健
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1984/02
- メディア: 単行本
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私とかからすると、小説執筆って何と言いますか神秘的な「秘儀」な感じで、こー、和服着た先生がうんうん唸ってると突如霊感に打たれて万年筆を手に取るや一心不乱に書くけど、不意に「ちがーうっ」と丸めて捨てたり、ってイメージがある。
そういうのを「実はこういう手順や考え方のパターンがあって…」と解説されると神秘の世界に科学のメス、みたいな感じでセンス・オブ・ワンダー。
そういった観点からだとこの手の小説ハウツー物はアメリカのがやっぱ直接的で面白いのが多い。日本のは名作を例に取ってそれを分析・解説、ってスタイルが多く国語の授業みたいで、本当に作家になりたい人にはどうだか知らないけれど、読み物としては今ひとつ。
ちなみに私が読んだ中で身も蓋も無さで最強のは「ハリウッド リライティング バイブル ISBN:4750000655」。小説じゃなくて2時間映画の脚本の本なんだけど、開始から10〜15分目にはこれを描け、25〜30分経過したらこれを描け、みたいな感じで「そこまで、そこまで計算ずくだったのか〜!」と妙な感動がある。人間が知性と努力でミューズに挑みこれを征服する感動というか、意思が遂に無意識に勝りつつある過程。これは名著。クーンツのアレを超えた。
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